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2021/2/3 20:00-20:30

“むすぶ”を大切にしている新潟の今代司。春の限定新酒で一足早く春を感じよう♪(レシピ付き)

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本日発売!新潟の今代司、春の限定新酒をご紹介します! 「今と古」「地方と都市」「人と人」を“むすぶ”を大切にしている酒蔵の軽快で飲みやすいしぼりたての新酒「つばくろ」について、今代司酒造佐藤さんに伺います。

インタビュー

今回配信に出演してくださった今代司酒造の佐藤さんに今代司酒造の大切にしていること、日本酒に対する思いを伺いました。

人を感動させたいと願う「今と古をむすぶ」酒

「自分と父の作ったお米で日本酒を作りたいという夢が今年叶いました」そう目をキラキラ輝かせながら語ってくれた、今代司の営業部・広報部部長の佐藤嘉久さん。

今回配信のご協力をいただく中で、ご紹介いただいた日本酒を始め、酒蔵の歴史、そして『むすぶ』というキーワード、「今と古をむすぶ」「地方と都市をむすぶ」「人と人をむすぶ」を大切にされ、そこには、お米とお酒に対するたくさんの『愛』が存在するのだとひしひしと感じた。今でも思い出すだけで心がほくほくする。是非皆さんにも感じていただきたいので、佐藤さんから聞いた話を是非、紹介したいと思う。

今代司酒造とは?

1767年創業の新潟県新潟市中央区に存在する酒蔵。全量純米仕込みの酒蔵として、2006年から一切アルコール添加を行わないお酒造りをスタート。純米大吟醸、純米吟醸、純米酒と、純米だけを作る純米専門の酒蔵として、個性を大切にした酒造りに取り組んでいる。1種類を除くほぼすべての酒において、麹米・掛米ともに新潟県産の酒造好適米を100%使用し、純米の旨味とキレの良さの両立を実現することで、食を引き立たせ、飲み飽きせず、人に寄り添えるよう努めているという。また、お酒造りにとって大切な“水”だが、「菅名岳」の天然水を活用している。

今代司という名称は「今の時代を司どる」という言葉からきているという。日本酒は敷居高い、厳かな雰囲気、小難しい雰囲気があって日本酒が飲みにくい人も多い。そこで、その認識をガラッと崩そうと、酒蔵を解放して年中無休、無料で予約なしでも酒蔵見学を受け入れている。
そんな今代司酒造では「むすぶ」ということを自身の存在価値であると考え、日々の取り組みをしている。

「今と古を」むすぶ

地酒をより一層楽しんでもらえるよう、古くからの伝統を大切にしながら、新しいデザインやコンセプトにもこだわりの時代に合った地酒の魅力や楽しみ方を表現していくことを大切にしている。

「地方と都市を」むすぶ

元来、地酒とは地元の米・水・気候といった地域資源を活かして醸されるもの。そのため、地酒を知ることはその地域を知ることにもなり、都市部に地酒の魅力を伝えることは、地方の魅力を伝えることなのだ。

「人と人を」むすぶ

お酒は人の生死になくてはならないものではない。しかし、人と人を結びつけるアシストをする役割がある。お酒は淡麗で飲み飽きのしないものにすることで食を引き立て、盃を進め、人に笑顔をもたらすアシストをしてくれるもの。人と人が心を通わせるその時に、寄り添うことができるお酒をつくって行きたいと日々お酒造りをしている。

この“むすぶ”を大切にしている今代司酒造が全てを“むすんで”作ったお酒が「つばくろ」だ。

「つばくろ」のストーリー

麹造りを見直したいということで20年ぶりに甑を復活させたという。今代司ではもともと大量生産に向いた設備を導入しているが、水分が均一にいかず、麹造りが一部うまくいかないということで、少量でお米をふかして麹を造る甑を復活させた。
ボトルデザインにもこだわりがあった。2羽のつばめがつがいになって飛んでおり、透明のボトルにピンクの優しいお色。つばめは幸運の鳥と言われていて、商売繁盛や子宝に恵まれるというとても幸せな意味が含まれているという。「今の世の中が少しでも明るくなってほしい」という想いと古来から続く言い伝えをデザインに載せている。

味わいはフルーティな香りで春らしく、風味はお米のふくよかさに鼻に抜ける酸味と苦味。まるで春の風、春の花々、そして春の山菜を感じるような美味しさに心がときめくようだ。

今代司佐藤さん

「皆と一緒に作る感動」を感じながら生きて行きたいと、当初はウエディング業界に入社。プランナー1顧客1名担当制で見学、打ち合わせ、プランニングから当日まで担当する仕事は感動で溢れ、今でも大好きな仕事だそうだ。その彼がなぜ日本酒業界に入ることになったのか。お米を作っている父親のお米に対する熱さに圧倒されたからだった。
ある日、2人で銭湯に行く機会があり、語らうことがあった。そこで田んぼは収穫が終わると、収穫祭をしてしばらくおやすみをする(休田)農家が多いという。しかし父親は違った。収穫が終わった次の日から田んぼへ出て、次のお米作りの準備を一人で始めるそうだ。人の2、3倍も努力をすることで、どこよりも美味しいコシヒカリを作っているという。父親の凄さに衝撃を受けると共に自身の視野の狭さにも気づいたという。「世の中にこういう農家がたくさんあるだろうな。そういう人たち、農家を世に出すお手伝いをしたい」とそのきっかけで転職。今、週末は父親と農業をしながら、平日は今代司で営業・広報の責任者をしている。

「農業から見える視点で日本酒を伝えて生きたい」そう語った佐藤さん。彼の生き方や経歴からも“むすぶ”大切さが伝わってくる。全てを“むすぶ”ことで、生み出されるハーモニーがぎゅっと凝縮された今代司の日本酒が今日も人々の愛と感動をむすんでいくのだ。

(ライター/髙岡麻彩)



関連レシピの紹介

配信で紹介した「つばくろ」に関連した料理のレシピをご紹介! 飲んでも美味しい・食べても美味しい、日本酒の多様な楽しみ方を提案します。

日本酒ひとまわしレシピ『菜の花とあさりのペンネ』

日本酒をひとまわしで作る簡単レシピ♪
「つばくろ」の春爛漫な優しい香りで春を感じながら、 日本酒の苦味と菜の花の苦味がなんとも言えない豊かなハーモニーを奏でます。
是非おうち時間充実に作ってみてくださいね。

菜の花とあさりのペンネ画像

材料(2人分)

  • 菜の花:1/2束
  • ペンネマカロニ:150g
  • オリーブ油:大さじ1
  • (A)
    • にんにく(薄切り):1片
    • 赤唐辛子:1本
  • (B)
    • 殻付きあさり(砂抜きしておく):200g
    • 厚切りベーコン:50g
  • 日本酒(つばくろ):ひとまわし
  • 塩:ひとつまみ
  • 黒こしょう:適量
  • オリーブ油(最後の仕上げ):ひとまわし

作り方

  1. たっぷりのお湯に塩(分量外)を加えてペンネを茹でる。ペンネは包装表記のゆで時間の2分前に菜の花を入れ、1分前にざるに上げて水気を切る。
  2. ペンネを茹でている間に、フライパンにオリーブ油とAを入れて弱火にかけ、香りが出たらBと日本酒を加えてふたをして中火で蒸し煮にする。
  3. あさりの殻が開いたら1を入れて炒め合わせ、塩で味を整え、オリーブ油をひとまわし入れる。全体にまぶしたら器に盛って黒こしょうを振る。

レシピ作者プロフィール

日本酒きき酒師・料理研究家 まあやにてぃ (髙岡麻彩)
京都生まれ京都育ち

まあやにてぃプロフィール画像

企業コラボレッスンやイベント、店舗メニュー開発・提案などを行う。 独自ブランド「おもてなしスイーツ」では出店販売の経験もあり、「見ても食べても癒されるスイーツ」という健康・美容・華やかさで子供から大人まで絶大な人気を博している。

地元京都は日本酒が多く作られている地域。 日本酒が大好きでいつの間にか日本酒の世界にどっぷり。 『日本酒は飲むサプリメント』を掲げ、その美味しさはもちろん、健康にも美容にも良いことを提唱。

こんな素晴らしいものを、一人でも多くの人に知って欲しい!生活に取り入れて欲しい!との想いから、日本酒を活用した「日本酒ひとまわしレシピ」を開発。独自の五感エッセンスを取り入れたお料理とスイーツのレシピでAmebaブログでは月間50万アクセスを超え、日本酒×スイーツの新しいペアリングを日々探求している。